Old StormLantern は、現在準備中です。

vlo_olv works as... Alte Sturmlaterne

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2018/10/12 12:15

久しぶりのブログ更新になります。。。


今回は、芯の上げ下げについて(個人的見解)。




ストームランタンは構造としてタンク内の燃料を芯で吸い上げ、バーナー部分で空気を得ながら燃焼(点灯)し、先端に金属の歯車の付いたハンドルで芯を上下に動かすことによって、炎の大きさを調整出来る仕組みになっています。
芯の一部分は常に金属歯車と接しており、芯を上下させるたびに歯車で「ゴリゴリ」と擦っているわけです。

ストームランタンは海外から私の手元に様々な芯の状態で届きます。何十年も昔の芯だったり、前のオーナーが「新しい芯」に交換していたり。古い芯は大抵の場合ボロボロになって歯車と接する部分が縦に裂けていたり、バーナー内部に詰まっていたりします。
他方、前のオーナーが「新しい芯」に交換してくれている場合、きちんと正しいサイズの芯が装着されていれば良いのですが、細かったり、太い芯を縦に割いていたり、中にはジーンズの切れ端(これでも厚さがきちんとしていれば機能します)を使っていたり。。。と。

私の手元に届いた時点で、芯の状態、長さ、上下させた時の動きをチェックします。
現在、日本で手に入る芯は少し厚みが薄く柔らかいものになり、どうしても歯車のすり減り具合やバーナーの状態によっては「空回り」や「スムーズに上下しない状態」が起きてしまうことがあります。
全ての個体を完璧にすることは難しいのですが、
●もともと付いてきた芯をそのまま使用。
●もともと付いてきた芯を「上下逆にして」使用。
●新しい芯(複数の中から良さそうな厚みのもの)を使用。
で何とか「現状の選択肢で一番良い」であろう状態に近づけています。

しかしながら、お客様が実際に使用されていくにつれ、(燃料を含んでいる状態と乾燥状態を繰り返すため)やはり、「空回り」や「スムーズに上下しない状態」が起きてしまうことがあります。空回りが起きる状態で無理やり芯を上下させると、芯の一部分が磨滅してさらに悪化させてしまうことになります。

これらの事を考慮して、「芯の上下」は極力しない使い方をお勧めします。
すなわち、毎回点灯・消灯のたびに大きく上下させず、一度「最適な明るさ」に(ハンドルで上下させてもピンセット等でつまみ出しても良いです)調整し、以降、消灯時はそのまま吹き消す。次回点灯させる時はそのまま点火。明るさの調整程度の芯の上下。
これで芯も長持ちしますし、歯車にも負担を掛けないので結果、長くお使いいただけます。
常夜灯として使用される場合には、朝まで点灯できる量の燃料を入れ、朝吹き消すのが良いと思われます。

この使い方は、芯送りの構造が華奢なケリーランプでも有効だと思います。

以上、ご参考まで。